安南焼とは、室町時代の後期から江戸時代の初期にベトナムから渡来したやきもの。当時の茶人たちが、綺麗な白磁などの器とは別に呉須安南などの文様は滲み原型がわからないものを美として捉えたのは、日本人が持つ美意識の高さなのかもしれない。荒木陶房とベトナムは、縁が深く父・荒木義隆さんは招請を受け技術指導のためベトナムへ毎年歴訪し、現地に弟子を抱え日本人とベトナム人による現代の安南陶芸展なども開催されていました。現地の空気感までも吸い込んだ荒木漢一さんの安南焼は、他に見ることのできない風合いに仕上げられ長年使い続け楽しみたくなる安南の器です。